2014年6月22日

カトリア1


ドゥーマー文化の研究者、カトリア。
彼女は幼少の頃より、やはり研究者であった父親の影響からドゥーマーの過去の歴史に興味を持ち、わずか8歳から独自の研究を開始。父親のフィールドワークに同行する様になった。


それから20年、ドゥーマー遺跡から稀に発掘されるエセリウムという神秘的な物質に魅せられ、研究成果をこつこつと着実に積み上げてきた。その結果が、今、ようやくひとつのかたちを成そうとしている。そろそろ研究内容をまとめて発表しても良いかも知れない。
だが、いつか真のエセリウムを鋳造し復元してみたい、発表するならその時こそ…。そんな夢を追うかの様な思いに後ろ髪を引かれて踏み切れずにいた。

だが、この日…



「待っていたわ。これはどういうこと?!」

マルカルスの宿屋「シルバー・ブラッド・イン」の一室。
カトリアが長期滞在するその部屋には、遺跡から発掘された遺物や、関連する書物が散乱していた。

そんな中、カトリアは研究者見習いであるダンマーの男を呼び出し、テーブル上の一冊の本を指し示して問い詰めていた。


− エセリウム戦争

ドゥーマーの遺物に類似する文様で装丁された本の、それがタイトルだった。


「エセリウムに関する研究と考察は、私がこれまで苦労して進めてきたものなのよ。それをこの本は…君の名前で、出典も引用も何もなく、全てが君の研究成果の様に書かれているじゃないの!」


見習いの男、タロン・ドレスは後ろ手に部屋のドアを閉めると、一歩進み出て言った。

「カトリアさん、違うんです。僕は…」

「何が違うというの!」


鋭く遮って声のトーンを上げるカトリア。それを宥めながら更に一歩近付くタロン。

「話を聞いて下さい、誤解なんです」

「誤解も何もないわ! これじゃまるで、私の研究を盗んだようなものじゃないの!」


- 今すぐにでも過ちをただし、本の内容を撤回させ、研究成果は本当は誰のものであるかを発表させてやるわ!

興奮してタロンに詰め寄るカトリアは、男の手が隠し持った呪文の巻物に伸びていることに気付いていなかった。



次の瞬間、タロンは巻物を取り出しその呪力をカトリアに向け至近距離で解き放った。
これをまともに受けたカトリアは、身に帯びた短剣に手を伸ばすことも叶わず、なすすべもなく全身が硬直していくのを感じた。


「レッドガードの麻痺の魔法ってやつは便利だな…ここまで近づかないと効果がないってのを除けば、だがな」

「こ…の…どういうつもり…」


「どうもこうもないぜ。俺を呼び出してやすやすとここまで近づけるなんざ…女だてらに遺跡もぐりをしていたところで、所詮は学者様のご令嬢…育ちのいいお嬢様だな」

「き…みは…」

「まるでも何もねえさ。お前はこの俺に、20年かけた研究の成果を、そっくり盗まれちまったのさ」

「な…ん…」


- ビリビリッ!

「ひっ! 嫌ぁっ!」

衣服を引き裂く音に続き、カトリアの叫び声が響き渡る。


「さて、ばれるのは時間の問題だったが、ずらかる前にたっぷりと犯して、楽しませてもらうぜ」

「嫌っ、誰か! 誰か来て!!」

全身を呪力に縛められたカトリアにとって、唯一の抵抗手段は声をあげることだけだった。
時ならぬ女の悲鳴は閉じられた客室の扉からも漏れ聞こえ、シルバー・ブラッド・インのカウンターまで届いていた。



だがタロンから事前にたんまりと心付けを渡されていた宿屋の主人夫婦はそれを黙殺し、カトリアのもとに救けが訪れることはなかった。


タロンは身体の自由の利かないカトリアを悠々と床に這わせると、硬直した一物を秘部にあてがい、背後からずぶりと埋め込んだ。

「あっ! くぅっ、んあっ…」

「どうだ、お前の研究を盗んだ男に犯されて玩具にされる気分は、ん?」

女の急所に固い肉棒を打ち込まれた衝撃で息も絶え絶えな彼女に、嬲る様に嫌らしい声が投げかけられる。



一定の湿り気を帯びているとはいえ、奥の方はまだ抵抗が大きい。男が慣らす様に前後運動を開始すると程なく、男性器と結合させられてしまった事実を女性器自身が認めるかの様に、最奥部から愛液が溢れ出す。



熱い潤みに包まれた盗作者の肉の凶器は歓喜の咆哮をあげるかの様に、本来のストロークで激しく暴れまわった。

「エセリウムの鋳造法なんていくら探しても見つかりっこない。だから俺がさっさと研究成果を発表してやった。その方が世のため、人のため、ってもんだ、なあ?」

「くぅっ…」



タロンの口から無神経に「エセリウム」という言葉が発せられ、カトリアが悔しげに顔を逸らす。とその瞬間、女の内奥が切ない心情に呼応するかの様にきゅんと締め付け、無法に捻じ込まれた肉茎に更なる快感が与えられた。

それと気付いて興に乗ったタロンはlカトリアの耳元に顔を寄せ、深々と貫き通した男根で膣壁をこすり上げ犯し続けながら、次々と囁きかけた。



- エセリウム研究は俺の功績だ
- お前にはエセリウムは手に入れられない

「くっ、うっ、うぅっ…」



- エセリウムの鋳造法なんてもうこの世には存在しちゃいない
- エセリウムの鋳造器具なんて全て壊れてしまったんだ

「うっ、うぁ、うああぁっ…」



- エセリウム…
- エセリウム……
- エセリウム………

「やっ、あっ、あっ、嫌ぁぁ------」

もはや泣きじゃくる様に声をあげるカトリア。それとは裏腹に、残酷な肉欲の餌食となった蜜壷はいっそう締まり良くシャフトを包み込み、男に快楽を提供する道具と化していた。

「いいぜ、カトリア。お前のアソコが俺のをぐいぐい締め付けてきやがる。最高だ!」


陰茎の先端から根本まで、雌肉と愛液のとろける様な感触と熱さに浸りながら、男は恍惚として最深部に欲望の濁液を撃ち放った。

- ドクンッ、ドクドクッ!


子宮に近い奥底にしっかりと精液を注ぎ込んでおいてから、射精の途中で腰を引き、きゅうっとすぼまりシャフトを咥え込んでいたカトリアの膣口を雁首のエラで強引に押し拡げ、抜き出す。

「あぅぅ…」

新たな刺激に身悶えるカトリアの顔に、男女の淫液に塗れた肉棒が突きつけられる。



- ドクン…ドクッ…

なおも勢いを持って吐き出される精液を、カトリアは上気した頬に受けとめ、ただ呆然とした視線を宙にさまよわせるしかなかった。


男が立ち去った後、汚辱にまみれた女の周囲には、引き裂かれた衣服の名残の布切れと投げ捨てられた一冊の本が残された。

その1ページ目、タロン・ドレスからの嘲る様な献辞がカトリアの脳裏に焼き付けられていた。


- 我が友であり同僚でもある カトリアにささぐ

「うっ、うぅっ、うぁぁ…」


深い悲嘆と屈辱に沈む嗚咽の声は長い間、途切れることなく続いたのだった。


∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫



数週間の後、ぴったりとした黒装束に身を包み、遺跡探索に向かう女研究者の姿があった。


「卑怯な見習いめ、見ていなさい! 必ずこの私がエセリウムの実物を鋳造して、全ての名誉を取り戻してやるわ!」

だが、この日…

2 件のコメント:

  1. 何かを彷彿としてしまう(笑)ストーリーでしたけれど、実際エロいですね
    体つきと顔の組み合わせが、不思議と実に美味しそうに見えます。

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    1. コメントありがとうございます。
      「不思議と実に美味しそう」というのが、ありがたいコメントです。完璧美女・美少女をキャラメイクする根気・才能はないのですが、普通っぽいけど何かエロい、と思っていただければ。

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