2014年4月27日

エリシフ4


エリシフは繰り返される肉体の交わりの誘惑についに屈し、かつて夫である上級王トリグと永遠の愛を誓い口付けを交わしたその唇を、仮面の男の陰茎に捧げてしまった。


キスを終えて離れてゆくエリシフの唇。勃ち上がり反り返った肉茎からから滲み溢れていた粘液が一瞬、名残を惜しむかの様に透明な糸を引く。

- これで…私の全てはこの方のもの…





エリシフは自らの指で唇のラインをなぞり、ルージュを引く様に男の体液を塗り広げた。背後から寄り添ったブライリングが声をかける。

「今日はお口でご主人様をお慰めするのです。ですが、ご主人様への奉仕はこれまで夫婦でなさっていたものとはお作法が異なります」


「こ、これまで夫婦でだなんて…。お口でしたことなんてないわ…」

ブライリングの目が見開かれ、そして淫蕩な微笑に変わる。

「まあ、お羨ましい。未だ殿方をお通ししたことのないその高貴なお口の中を、ご主人様に初めて犯していただけるだなんて」

女従士のあからさまな言葉にエリシフの頬が再び赤らんだ。

「ご主人様へご奉仕する女の務めは、あくまで身体を差し出すこと。自分からしゃぶり付いたりする様な、はしたない真似はお慎みください」

「こう…かしら?」


経験豊富なブライリングの言葉に従い、口を少し開いて男性を迎え入れる体勢を取る。

「ご主人様に、お口の中を性器として気持ちよくお使いいただける様、隅々まで潤わせてください。準備ができたら、ご主人様に心を込めて、ご奉仕をさせていただける様にお願いするのです」


唇を舐めた。身体の興奮と火照りは先ほどのキスからずっと続いている。
少しだけ唾液を溜めて口の中でくちゅ、とかき混ぜる。

- 今からあの方が…ここに入ってくる…


陶然とした面持ちになり、その唇からするりとほどける様に懇願の言葉が流れ出す。

「どうぞその黒くたくましい武器の穂先を、私のお口にお納めください。何度でも好きなだけ出し入れなさって、その武器にふさわしい鞘であるかどうか確かめてください」


固く鋭くなった男の切っ先が口元に突きつけられる。
先ほどのキスの熱い感触が瞬時によみがえり、ドレスの下で身体の中心がはしたなく濡れそぼるのを止めることができない。


エリシフは言いつけ通り動かずに、ただ口をもう少し大きく開けて、仮面の男が自ら腰を進めて挿入するのを待ち受けた。

そして。


高貴な朱唇を更に押し広げ、かつていかなる男も、夫トリグでさえ舌はおろか指すら差し入れることも叶わなかったエリシフの口内に、黒々とした肉の柱が突き立った。

舌を、口蓋を、喉を、圧して熱く脈打つ存在感に、エリシフは痺れる様な充足感を味わっていた。
同時に、ついに自分から求めて夫以外の男性を受け入れてしまったという罪悪感。


- でも、仕方ないのよ…。こんなに大きくてたくましいものが突きつけられて…そうなったら女は、全てを差し出して服従するしかないの…。優しかったあなたにはわからないかも知れないけれど、どうか許して、トリグ…

仮面の男はまさしく性器に対する様に、エリシフの頭を掴んで強く弱く、速く緩く、深く浅く、思うがままに腰を動かして口内粘膜との摩擦による快楽を享受していた。


- ああ…気持ちいい…。お口があそこみたいに犯されちゃってるの…。私のお口マンコでイッて欲しい…!

これまで幾度となく仮面の男の欲望の捌け口として利用されながら、最後の、男が欲望を充足させた証を受けることだけは叶わなかった悔しさ、空しさが胸をよぎる。
ひときわ動きが激しくなり、男根が更に膨らんで鋼の如き硬さとなる。射出の準備が完了するや、深々と埋め込まれた先端部から、熱くドロドロの体液の奔流が勢いよく撃ち出される。



- ドブッ! ゴプッ、ビュクッ! ビュッ、ビュク、ドクン…

懸命に飲み込むが、その圧倒的な勢いと量はたちまちエリシフの口内から溢れ出し、下唇からあごを滴り、深い胸の谷間へと落ち込んでゆく。


射精が続く中で男は急に腰を引き、あまりに懸命に槍の穂先に吸い付いていたエリシフの唇が、ちゅぽん、と小気味良い音をたてる。


- ビュッ! ドクッ、ドクン、ドクン…

なおも勢いよく精液が宙を走る。
滑らかな白い頬が濁った白で彩られ、ようやく仮面の男が射精を終えた。

- あぁ…熱くて…こんなにたくさん…。気持ち良くなっていただけたんだわ、嬉しい…


トリグの死後、高貴かつ不可侵な存在となった麗しのエリシフは、卑しい欲望を掻き立てられた男たちの間で、ソリチュードの堅固な城壁になぞらえて難攻不落と噂されていた。
そして今、ソリチュードの首長たる乙女の、未だいかなる男の侵入をも受けたことのない表の門扉は屈服して内側より開放され、仮面の男による徹底的な侵略を受けて無残な姿を晒したのだった。


だがその表情と瞳は、望みを満たされ心の拠り所を得たことで、この上なく安らかな笑みをたたえたものとなっていた。

2 件のコメント:

  1. 未亡人、王族、背徳、堕ち
    エロい要素でいっぱいじゃないですか!!
    バニラエリシフでは感じられない淫靡な香りがここでは感じられますな(*´ω`*)

    リンクと書き込みありがとうございました、あと美エリシフの痴態(*´ω`*)

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    1. みつ様、ご来訪ありがとうございます。
      これからもよろしくお願いします^^

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