2014年2月13日

メイビン・ブラック・ブライア2

べっとりとかけられた男の粘っこい体液がメイビンの愛らしい頬の上にいやらしく広がり、ふるふると震えている。

下手に動けば受け止めたそれらが顔以外にもどろりと垂れ広がるのは明らかで、メイビンは身動きをためらっていた。


と、インガンがメイビンの頬に顔を寄せると欲望の濁液を舌で舐め取ってゆく。

「おやめなさい、そのような汚らわしい…」


インガンはメイビンの言葉など意にも介さず、丁寧に舌を絡め、また唇でついばむ様に吸い、メイビンの頬を綺麗にしてしまうと唾液と精液に濡れ光る唇で微笑んだ。

その作業が終わるのを待っていたかの様に男の手が伸び、メイビンの衣服を引き剥がそうとする。


力強い男の手にろくに抗うこともできないまま、メイビンは着衣を奪われてゆく。



なおも立ち上がって逃れようとし、再びバルコニーの手摺に追い詰められたメイビンに、インガンが言葉を投げかける。


「ねぇ、母さん、こんなに可愛らしい顔なのに、なぁに、その身体は? 胸もお尻もこんなに膨らんで…なんていやらしい肉付きなのかしら…」

「お黙りなさい、そのような言葉、聞きたくもありません!」


「私、色んな人に聞いたのよ。私が生まれる前にお祖父様に連れられて母さんがこの街でしてたこと。当時のリフテンの有力者の男たちのほとんど全員、母さんの身体で楽しんだっていうじゃない」

- 嫌、やめて、聞きたくない!


メイビンは耳を塞いで座り込んだ。


∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫


年齢的に大人となり、父親に連れられてミストヴェイル砦を初めて訪れた、あの時が始まりだった。


今も忘れられない、テーブルに設えられた豪華な宴の料理の数々と、それらを貪り喰らう醜悪で下劣な男達。それがリフテンの街を支配する人間たちなのだった。
そして自分もその料理と同じ様に、その男達に供され、味わわれ、貪り尽くされる存在になっていった。


リフテンの前々首長をはじめ、先代のスノー・ショッドの当主、孤児院を経営するグレロッドの父親、マーラ聖堂の司祭、リフテン水産の所有者…。時には借金のカタに質屋の主人に抱かれることもあった。
男達は下卑た噂話を交わし合った。

- ブラック・ブライアの娘、ありゃいい身体をしとるのう


- ああ、顔も背もまるで小娘の様にちっこいのに、乳も尻ももうムチムチしとってな


- ちょっとした便宜をはかってやる見返りに、父親によく言い含められとるんだろう。何でも素直に言うことを聞くしのう


- おお、こないだなんぞ2回戦目の後で突っ伏して泣き出すもんでな、こう、尻を震わしとるのに興奮して思わずバックで1発追加してやったわい


- はっはっは、お若いですなぁ、うらやましい


どうしようもなかった。どうしようもなかったのだ。
父親に言われた通り、何をされても人形の様に大人しくされるがまま、命令されれば犬の様に忠実にそれを果たす。


それ以外の選択肢などなかった。何も考え付かなかった。ただその日その日の務めを果たして、1秒でも早く家に帰ることだけを考えていた。


∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫


- ですが今は違う。見た目がどうであれ、私はもうあの頃の私ではないのです


決然たる面持ちに戻り、メイビンは精一杯の威厳を含ませた声をあげた。

「さぁ、その男も出すものを出して気が済んだでしょう。インガン、あなたとは今回の件と今後のことを、じっくりと話し合う必要があります!」


「馬鹿ね、母さん。このお方がこれくらいで満足するはずないじゃない」

インガンと男が顔を見合わせてうなずきあう。


男の手が覆面を取ると、現れた顔にメイビンは驚愕した。

「この男は…ドヴァキン! インガン、あなた、ブラック・ブライアを裏切るつもりなのですか!」

「勘違いしないで母さん。ドヴァキン様は闇の一党と盗賊ギルドを掌握しているのよ。そしてブラック・ブライアはこれまでずっと、そのどちらとも友好関係を保ってきた…そうでしょう?」


「この男と…手を組めとでも?」

「そうよ、母さんはこれまで通り首長としてリフテンを支配する。そのためならドヴァキン様は、暗殺でも陰謀でも、何でも協力してくれるわ」

「…何が望みなのです…?」

メイビンの明晰な頭脳の中で歯車が噛み合わなくなりつつあった。
ドヴァキンとインガンはいったい何を求めているのか。なぜひとおもいにメイビンを始末しようとせず、このようなまわりくどい手段をとるのか。めまぐるしく思考を働かせながらも結論に追いつかない。


「決まってるわ」

いともあっさりとインガンは言う。

「ブラック・ブライアの女はこれからずっと、ドヴァキン様の性欲処理のために奉仕し、身体を捧げるの」

「なっ…」

メイビンは絶句した。
そんなことのために…。そんな望みをかなえるために、このような企みを実行に移すなど、常軌を逸している。この男はもはや…。


言葉を失うメイビンを尻目に、ドヴァキンはそのすべすべの尻に手を這わせると背後から抱え込んだ。

「これから行うのはいわば契約の儀式よ。ドヴァキン様は母さんの若返った身体を味わう。私は母さんが処女を失って苦痛にのたうちまわることで復讐を果たす。そして母さんは自分がドヴァキン様の性欲処理の道具になったことを身体の奥で理解する」

インガンはにっこりと笑った。

「これで私たち、これからずっとうまくやっていけるわ」


「お、お待ちなさい。インガン、あなたの提案は検討に値します。得られる利益と便宜を理性的に判断するならば、受け入れるべきでしょう」

ぴったりと閉じたメイビンの陰唇を探る様に上下にこすり付けられる熱く巨大な肉棒に怯みながら、震える声で告げる。

「ただ、心の準備が…必要…なのです。だから待って、お願い…」

「ふふっ、あはっ、あはははっ、そう、それよ、その声が聞きたかったの母さん、最高だわ! さあドヴァキン様、このちっちゃくてあわれな母さんを、その固くて逞しい飢えた猛獣みたいなおちんぽの餌食にしてください! どんなに許して欲しいと泣き叫んでも、容赦せずに激しく犯し続けて!」

そしてそれはインガンの言葉通りに行われた。







「さすがの母さんも、しばらくは首長の仕事は無理じゃない? ショックも大きいだろうし、それにこんな姿に変わっちゃって、砦の人達にどう説明するつもりなのかしら」


意識を失ったメイビンを見下ろすインガンに、ドヴァキンは鼻をならすと、

- そんなわけがなかろう

とでも言いたげな視線を向けた。


∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫


そして翌日、ミストヴェイル砦。
定刻には玉座に座り何事もなかったかの様に政務を執るメイビンの姿があった。


仕事ぶりもいつもの通り、上がる報告には辛辣な分析と論評を加え、それぞれの案件に的確な指示を飛ばし、訪問者たちへの応対には硬軟使い分けて利益を増やし損失を抑える様に誘導する。


いったい一夜にしてどのように浸透させたものか、砦の人々は首長の「変身」を既に心得ており、戸惑う訪問者から礼を失した発言があれば、メイビンが口を開く前に周りから鋭く咎める声があがった。


- ブラック・ブライアの富と繁栄のため、こちらもせいぜい利用させてもらいます。ですがそうそう全てが思い通りに運ぶと思ったら大間違いですよ、ドヴァキン

昨晩の記憶を振り払う様に、メイビンは唇を引き結ぶと政務に没頭していった。

2 件のコメント:

  1. ”負けて尚,強し"の女はいいですね。
    途中のエロもいいですが、最後のSSがグッときました。

    また遊びに来ますヽ(*´∀`)ノ

    返信削除
    返信
    1. ども、いらっしゃいませ^^
      若返ったメイビンを玉座に座らせるとパンティー見えまくりで、ポーズをかなり選びました;

      削除