2014年1月10日

エリシフ2


信頼していた従士ブライリングの手引きで、正体不明の仮面の男による辱めを受けてしまったソリチュードの首長エリシフ。
夫以外の何人にも触れさせたことのない乳房を、男の肉体に快楽を提供する道具としていい様に弄ばれてしまったあの時、仮面の男は最後はエリシフではなくブライリングの顔に欲望の飛沫をぶちまけると、音もなく消えてしまった。ブライリングは放心するエリシフの着衣を元通りに身に着けさせて猿轡を外すと、

「これからもこのような汚らわしきものはいっさいエリシフ様のお身体に触れさせませんわ」

と囁き、未だ顔に残る白濁液へと淫靡な舌を伸ばした。

それから後、幾度となく仮面の男の侵入は続いた。
ブライリングが周到にブルーパレスの警備シフトを調整する結果、エリシフの声は決して衛兵達に届かず、身体のあらゆる場所を男の黒く固い陰茎で犯されてゆくのだった。


 
あるときは羞恥に震え固く閉じられたままの両脚に、男の鋼の如き肉棒が強引に捻じ込まれて行為が始まった。秘部にもほど近い、敏感な内腿の肌をいきなり男根で擦られる感触にエリシフは恐慌におちいりかけた。


「殿方を太腿で挟んでお慰めすることを素股といいます。ふふ…エリシフ様のすべすべのおみ足の一番柔らかい部分でご主人様が暴れていますわね」

- 熱い…それにあの男の身体が後ろにぴったりと…こんなに激しく腰を…ああ…これが「素股」というの…


 
左右の太腿それぞれに肉棒の熱い感触が伝わり、そのいやらしくエラの張ったかたちがはっきりと感じられて思わず身をよじる。しかしその身体は男とブライリングにふたりがかりでがっちりと押さえ込まれ、口は猿轡で封じられて喘ぎ声を出すことも叶わない。

 
狂いそうな羞恥と官能の中で、エリシフはエクスタシーの高まりを自覚しつつあった。

- これ…こんなに熱くて逞しくて…いまにも爆発しそう…

やがて彼女の股間で男が欲望を弾けさせ、そのどろどろとした体液に塗れながら屈辱と快感にのたうつ自身の姿がはっきりと脳裏に映し出された。しかしそれはまたしても彼女の従士によって遮られた。

「ご主人様、エリシフ様のおみ足をお汚しにならないでください。お出しになるときは私のここで…その…処理なさってください」


 
いつの間にやら服を脱ぎ捨て、エリシフの横で四つん這いになり尻を差し出したブライリングが、既にしとどに濡れそぼった秘部を自らの指で押し広げて誘っている。

- え…? 嘘…嫌、そんな…!


 
男は最後の瞬間にエリシフの太腿の間から脱け出し、グチュッと淫猥な音を響かせてブライリングの蜜壺へバックから陰茎を差し入れた。振り返り茫然と見つめるエリシフの眼前ですぐに男の腰が小刻みに震え、明らかに射精が開始されていた。

- ドクッ、ドクッ、ドクッ…

「あ…ぅ…はぁぁ…」


 
陶然とした面持ちでそれを味わい、やがて糸が切れた様にぺしゃりと突っ伏すブライリング。
その横でエリシフは、猿轡の奥で歯噛みをしていた。

- ブライリング、あなたは…夫のいる身でありながらなんてはしたない…

- それに…せっかく私の「素股」で気持ち良くなってもらえたのに………どうして最後だけは私にくれないの!?


∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫  ∫
 


 
またあるときは尻肉を使われるエリシフ。
くびれた腰から張り出した尻には十分なボリュームがあり、男は背後から尻たぶを鷲掴みにするとその谷間に陰茎を潜らせ挟み込んだ。エリシフはうつ伏せのまま、押し潰される様に男の腰使いの餌食になってゆく。

 
この日も既に猿轡をかけられており、捌け口のないまま性的刺激を受け続けることに耐えるしかないエリシフの精神は極限状態におかれている。

「エリシフ様、素敵。白くて丸いエリシフ様のお尻がご主人様の固いものを包み込んでいますわ。ご主人様ももうだいぶ昂ぶって…あ! いけませんわ、エリシフ様の高貴なるお身体に精を放たれては!」

エリシフの下半身に顔を寄せて男の激しい前後運動に見惚れていたブライリングは、にわかに放出の気配を感じ取りあわててそれを受け止める体勢をとった。

「どうぞ、エリシフ様のお尻の高貴さに及びもつかないこの賤しき顔に、溜められたものを全てお出しになってください」

 
そう言って熟れた人妻剣士は冴えた美貌の瞼を閉じ、恋人のキスを待つ様に唇を心持ち尖らせた。

- え…今日も…なの?

 
 
猿轡の奥のエリシフの声にならない呟きと共に男がエリシフの尻間を離れる。
透明な先走り液を滴らせた赤黒い肉柱の縦割れの唇がブライリングの艶めかしい唇と接吻すると、押し当てられた先端から白濁の奔流が迸った。

- ビュルッ! ビュクッ、ビュッ、ピュッ…


「あぁ、熱い…」

- 今日も、最後は私ではなくブライリングになのね…

猿轡の奥から、嗚咽の声が漏れる。
亡き夫への貞節を貫くためには何人にも身体を汚させてはならない。それを考えれば、エリシフを裏切った女従士が男の最後の穢れを引き受けるのは都合の良いことのはずだった。

 
だがなぜかエリシフはその瞳から溢れる涙を抑えられなかった。
悔しさ、切なさ、求めても得られないもどかしさ…これまでずっと侵すべからざる存在として敬われ守られて過ごしてきた彼女が、一度として味わったことのない感情に捕らわれ、自らの汗と男の先走りの体液に薄く濡れ光る尻を震わせて静かに泣き続ける。

 
ベッドの傍らでは男とブライリングが、仮面に覆われた顔と精液を滴らせた顔とを見合わせる。
ソリチュードの宝石とも言うべきこの侵すべからざる女性に、男の肉体への奉仕と服従、それにより得られる倒錯した快楽を教え込む好機が訪れようとしていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿